ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2007年11月15日 考える

イメージ 1

箪笥、「ベッタ」の足が移動中にはずれてしまったので
付け直す作業をしていたのだが、それが昨日完了した。
(みなさん、結構乱暴なので・・・でも、
それに耐えるような付け方をこちらもしないといけないですよね)
続いては鍵穴。新しく埋め込んだカエデのメダルをきれいに削り、
引き出しのファサード面になじませる。
同時にファサード全体の汚れをヴァセリンでふきとり、軽く
鋼面をかけて磨く。
廊下に同じような作業をした例があるので
特にその欠点を観察しながら進む。
鍵穴を、一列にきれいに彫るのが一番の難関だ。
彫っているうちに(廊下にある箪笥みたいに)木が割れてしまうのが心配だ。
そのためにカエデは厚めにしておいたのだが果たして・・・

息子のほうはバスケ、順調である。
でかい五年生たちに負けずに頑張っている。
インストラクターのヴィンチェンツォは
スピードもあり、うまい具合にすりぬけていくことのできる
身体の小さな三年生たちを励ますためにも
彼らがいかにいつもいい位置にいるか、 大きい子たちに気付かせる。
サッカーチーム、ラツィオのサポーターが銃殺されてしまった事件、
その後のサポーターたちの暴動に関しては
子どもたちも大きな衝撃を受けたようで、
バスケの後、更衣室の中ではその話ばかり。
スタジアムがこの近くにあるので、
暴動を自宅のテラスから目撃した子どもたちもいる。
息子のクラスの担任の先生はローマのサポーター。
今回の事件について、クラスでも話し合い、
どうしてこういうことになってしまったのか
授業中に分析をしたようだ。

目を背けずに前向きに。問題があればみんなで考えて
解決法がないか探る。
息子のクラスは本当に難しいクラスなのだが
担任の先生たちのこの方法は功を奏し、
とてもおもしろいクラスに成長しつつある。
それを妨げるものがあるとすればそれは
父母である我々であることが多い・・・