ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2008年  2月20日 ばらばら事件

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*写真は修復前と修復度


今、椅子を修復中なのだがよく言われるようにやはり椅子は難しい。
(修復家でもなかなかやりたがならい。
時間がかかるし、ギャラもよくないからだ。)
3カ所で背もたれが折れてしまっていたのだが
いずれの箇所にもすでに修復をした跡があった。
この椅子はだから普通に使うことはもうできないということだ。
廊下や居間にちょっとサイドテーブルなどの横に
ちょっと椅子がおいてあることがあるが
これもそういうものになっていくのだろう。
昨日はいい具合に修理が進んでいると思ったら、椅子を作業台から落っことしてしまった。
椅子は再度、ばらばらとなり、先日の作業を繰り返すことに。
落っことした時、後ろにいた同僚はとにかくこちらを見ないふりをして黙って作業を続けていた。
日本語で罵倒暴言が飛んでくるのをじっと待っていたらしい。
しかし私はあまりにも唖然として声を発すつこともできなかった。ので
彼はお昼休みのとき、「日本語には罵りの言葉というものはないみたいだよ」と
みんなに言いふらしていた。
(イタリア語には確かにたくさんありますね、bestemmie。)
工房長は「修復クイズゲーム」をやりたいようだ。
参加費は20ユーロ。一等賞は「工房*春の見学旅行**パリ**」に無料で行かれる。
工房主力のジョルジョは道具が楽器の工房オーケストラを作りたいというし、
このごろみんなちょっとおかしい。(もうすぐ春だからか)
私も『工房殺人事件』という短編映画を制作しよう、と今度提案してみようかな。

今週、シラミはまだ出ていない!
と早まって言わないほうがいいのかもしれない。
サミーはきょうクラスに最後のお別れをしにやってくる。
週末は1年生のときのマーシャ先生のところに行ってくるとのこと。
(マーシャ先生はウンブリア地方の地元のアメリアの学校に転勤になった。
音楽家でもあるマーシャ先生は今でもクラスの子供たちに慕われている。)
出発日は火曜日。15歳のお姉ちゃんと二人だけの帰国である。