ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2008年 10月30日 反ジェルミーニ・デモ Demonstration Against Gelmini

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残念ながら教育相ジェルミーニの法令は参院でも
通ってしまった。10月30日、予定通りストとデモが行われ、
ローマ市民、学校の先生や生徒たちだけでなく
遠くはシチリアからデモ隊がやってきた。
午前10時にレプブリカ広場から出発した大行列は
12時頃ポポロ広場に到着。
ピンチョの丘の方の細い階段から降りてくる人々の流れは
絶え間のないものだった。

高校や中学のクラス全体が先生たちと
手をつないで入ってくる例がたくさん見られた。
「わたしの大好きな担任の先生はまだ仮採用。
来年からいなくなるのはいや。」
(precarioというカテゴリーにいる
採用待ちの若い先生たちは全部切られてしまうことになっている。)
といったフレーズを書いた紙を首からぶらさげている幼稚園児ももいた。
家族全員で参加したり、ベビーカーを押しながらの参加もあったりして
まさに市民の運動という雰囲気だった。

息子のクラスからは残念ながら私とフランチのお父さんだけの
参加であったが、
恐らく息子のクラスが最終学年に到達したら改革のせいで
担任としてのポストを失うであろう理科系の若い担任の先生と
いっしょに過ごした時間は忘れないであろう。
クリスティーナ先生は二年前に理科系の担任として就任した。
音楽院、外国語高校出身なので音楽も英語も担当。
クラスの子どもたちはこの頭の切れる素敵な先生を盲愛している。