ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2008年 11月23日 19世紀後半の箪笥修復状況 Il Signor Como'

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夏にアレッツォのアンティック市で購入した4点のうち、
2点の修復がいよいよ追い込みだ。
食器棚は状態がよく、丈夫な作りだ。
仕上げの色は多分あの蜂蜜色を活かして
mordenteで染めずにそのままgomma laccaを塗り、
蜜蝋仕上げでいくことになるだろう。
19世紀後半のトスカーナ産の箪笥は
引き出しがだんぶ痛んでおり、修復が難航。
化粧板から汚れをさらにきれいにとると、
本当に美しい模様が浮き出して来た。
その模様の「深み」を引き出すのがこれからの課題となりそうだ。
写真は箪笥の裏側からのもの。
ようやく引き出しが全部入った。

ファサードを飾る取っ手や鍵穴を
Via della Chiesa Nuovaのあの有名な金具屋で購入。
(毎年店じまいをするといいながら、何とか続いている店だ。)
ちょっと派手すぎるものを買ってしまっただろうかと
心配だったが、仮付けをしてみたら
一気に上品な感じになったので、みなで拍手。