ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2009年 6月「こんにちは、セバスティーノと申します」 Interactive Saint Sebastian

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

*photos: The Sebastian Trio: Engineering:Marco, Sebastian:Pierluigi, Artist: Alfonso
and Dan perched upon an olive tree, see the flowers?

6月は大忙しでした。
マルケ州マチェラータ郊外の、元修道院だったヴィラにて、
STartUPという、ヨーロッパの新進芸術家たちの展覧会が行われ、
夫もインタアクティヴ・アートの作品で参加。
インタコム付きの扉があり、その前を通るとブザーが鳴ります。
受話器をとってピープホールをのぞいてみると、
そこにはセバスティアンと名乗る半裸の男がいる・・・・という設定。
彼の殉教のお手伝いをしてあげる、という作品です。
作品としてはまだまだプログラム上不安定な部分があり、
これからどんどん改良の余地があるのですが、
フォーマットとしてのデビューは大成功でした。
楽しそうにセバとお話しする人、二人だけの境地に入ってしまう人、
最後まで大笑いしっぱなしの人、途中で怒ってしまう人、
様々でした。
今回の新進作家展、宗教的な題材で出品している人が他にも3人いました。
そこで、『イタリア現代美術における「聖なるもの」』
Il sacro nell’arte contemporanea italianaというテーマで
展覧会を企画したらおもしろいのではないかと思いました。
ううん。これもまた、大変そうですがイタリアのあの
「キリスト教的」美術が今どうなってしまっているのか、
見渡してみる必要があるのではないかと思ったりしました。
会場のヴィラはオリーヴの木とぶどう棚に囲まれた、地上の楽園。
オープニングと同時に、そこで作られているおいしいワインの
試飲会もあり、アートと食の融合した、
しばし最高のイタリアの楽しめる晩となりました。