ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2009年 10月31日 柿のおいしい秋のローマ

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本日午前中に息子といっしょに近くの市場へ行き、
ショッピングカートがぱんぱんになるほどたくさんの食材を仕入れた。
お魚はイカ、アンチョビ、メルルーサ。
(カジキマグロの槍は捨てるのですか、と息子が聞いたら
「ほれやるよ」と長い槍を前にくれた魚屋さんが行きつけのところ。)
野菜はスリランカのおじさんたちの屋台で購入。
なす、いんげん、ブロッコリ、大根、ポロネギ、ウイキョウ。
息子はバナナを一本おまけでもらいました。
最近はあまりこういうこともなくなりましたが、
息子がまだ小さかった頃は市場へ行くと、息子は必ず何かもらっていました。
(にんじんやきゅうり、パン屋さんではピッツァ・ピアンカ!)
お昼はさっそくウイキョウを使ってカルボナーラを作りました。
今晩は息子のお友達のマットが泊まりにくるので
二人の好物のアンチョビのかりかりオーヴン焼き、
ズッキーニのスープを作る予定。(しかし予定は予定)

写真の海は10月初旬、アウレリア街道沿いのサンタ・マリネッラ近くの海辺。
カニのいそうな岩だねえ、と言いながら降りていったら
やっぱり小さな灰色のカニがたああくさんいました。
写真では半袖ですが、もう軽いジャケットが必要です。
冬のコートを既に来ている人もいますが、
夕刻5時半頃、学校の前のベンチでピッツァを食べていたら、
袖無しのTシャツのみを着た息子のクラスメートのおねえちゃんが
すううっと通りました。
彼女の母親のナディアの青ざめる顔を想像しつつ、
「ちょ、ちょっと、あなた寒くないの?」と声をかけたら
あかんべえをされてしまいました。

あれっ、柿のことを書こうと思って忘れてしまいました。
柿のことを「カキ」と言い、原産は日本なのですが
(単数系は何と「カコ」。イタリアでも栽培されるようになった
日本の「ナシ」の単数系は「ナショ」らしい。)
パーシモンとかけあわせたような感じで
日本の柿とはちょっと違います。
熟れるとぐじゅぐじゅにやわらかくなり、
市場でもポレスチロールの入れ物の上に3つずつのせられて売っています。
イタリアの柿がそんなやわらかいことも知らずに
約20年前に学食で食べきれなかった柿を入れ物ごとかばんに入れて帰ったのですが、
下宿に帰ってかばんをあけてみると、ひどいことになっていました。
ということを、昨年の今頃もここに書いたかもしれません。
最近は日本の柿に似た、固い系列の柿も市場やスーパーに出ています。
(イタリアではcachi vaniglia, cachi melaという種だそうです。)
やわらかくて甘い柿が出始めると、
ああ、またイタリアでの一年が過ぎ去ったのだなあ、と思うのです。