ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2009年 10月/11月 ネオ・ルネッサンス様式のテーブルの修復 Restoration of a Neo-Renaissance Style Table

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修復の出前に通っているおじいさんに依頼された
ネオ・ルネッサンス式のテーブルと椅子のセットの修復が先日完了した。
こちらは壁に作り付けてあるクローゼットの扉のリフォームの仕事と同時に
進めていたものだ。
(クローゼットの仕事は別のクライエントの依頼)
おじいさんのアパートの屋根裏の物置に何年も放置されていたテーブルだったので
だいぶ痛んでおり、結局分解して運搬することに。
片側の「ライオンの脚」の部分が欠損していてそれを再現。
テーブルのオリジナルの素材であるブナが見つからず、
結局サンバという素材を用いたのだが、とてもほりやすい木であった。
しかしブナほどは長持ちしないだろう。
テーブルの部分は湿気によりかなり歪みがひどく、
4隅に角材を挿入することになった。
するとかなり形が整い、テーブルそのものがすっきりとした感じになった。
仕上げはワックス。
テーブル表面のしみの問題もなんとかうまく解決できた。
クライエントのおじいさんの喜ぶ顔が早くみたいなと思う。