ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2009年  11月 Wedding Present!

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先日ゴールインした友人みこったの住まいは
魔法がかかったような美しい紅葉の見られる、ヴェネト州山岳地帯のフネス。
長い間、心の中で想像していたりしたのだが、
何ともため息の出てしまうような風光明媚な場所だ。
キエスの村に着いた次の日の朝も霧が出ていて何も見えなかったのだが
お昼頃になると、パウダーシュガーのような雪化粧をした壮大な山が突然現れ、
目にしみるような緑色の斜面にはぼつぼつと羊たちの灰色の点々が。
結婚式はヴェネツィアへの前奏曲を奏でるようなかわいらしい
ブレンタ川沿いのミーラの街の市役所にて。
披露宴はこれも運河のようなブレンタ川に面した16世紀末のお屋敷のホテルにて。
その翌日はご夫婦の経営するトラットリアで100人近くの
ご友人、親戚、村人の参加した大宴会が5時間以上にわたって繰り広げられた。
友人には広間統括の役を託されたのだがお客さんが多すぎて
一体どこに立っていたらいいのか分からず、
けっきょくウェートレスの真似事をしようと頑張ったのだがこれが
なな、なんとも大変な作業であった。
この職業、上手にやろうと思ったら相当の経験が必要・・・。
よく考えてみてもすごく上手なウェイターに出会ったことってあまりない。
(受賞歴のあるミラノのあの有名なピッツァ屋さんDa Rinoのウェーターたちは
コマのようにくるくるまわり、
テーブルからテーブルへとワープしているような感じだった。
あんなにスピーディで効率の良いサーヴィスを楽しめる店は
あれ以来一度も見たことがないかも。と思ったり。)
厨房ではがぶちゃんが腕をふるう。どんなに大変なことになっても
始終落ち着いていてめちゃめちゃにかっこいいのだ。
みこったが指令をだし、どんどん下げられるお皿やフォークなどを次々と洗う。
かまどのチキンと豚ちゃんのグリル焼きの薪はなんとメープル!
こんなにいい木を使ってもったいなああああい、と言って
あとで二本もらってしまったのである。
(そしてさっそく修復に使いました、grazie mille!)

ところでウェディング・プレゼントはミルヴィオ橋のアンティック市で購入した、
元々教会においてあった小型の燭台。
(壁の方に向いていた側には金箔が張られていないのがその特徴の一つ。)
修復が間に合わず、箔置き用の道具をフネスまで持って行き、
ウェディング翌日に完成させた。
(箔置きの出前も可能だということですね・・・)
あとはパスティリアで描いて箔置きをした草花模様入りの小さな鏡。
こちらは「ヴィチェンツァの土」というアイヴォリー色のラッカー仕上げ。

みこったさんのウェディングには高校時代の愉快なお友達が3人も参加。
和服姿が美しく、ミーラの街や披露宴のヴィラの
クラシックのインテリアに溶け込み、絵のようだった。
・・・楽しい友人たち、新しい知り合い、美しい景色においしい食べ物、
おかげさまで最高の3日間であった。