ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2007年7月1日 ベッタ修復中間報告他

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ベッタがだんだん美しくなってきた。
後ろ足を新しく付け直し、今週やっと逆さになっていたのを
元に戻してやった。
右側の後ろ足は、芯を残してコの字型の新しい木をはめこむ形で直してみた。
クルミの木がなかったのでもみの木を代用し、その上にコの字型に合わせて
クルミの化粧板をはってやった。
膠がよくしみ込んで板が硬くなり、金属板表面を削ることによって
本体とうまく融合させる。
修復を習い始めた時には、欠けた化粧板に新しい木の破片を当てる時に、
うまく形がとれず、けっこう落ち込んだものだが、
今はけっこうまともに形がとれるようになった。(前にも書いたかも)
新しい木が当たるところを、ちゃんと直角に削っておくことも忘れない。
金属の削り板rasieraの使い方はフェルナに学んだ。
まず金属板の厚みをなす部分をやすりで削り、
金属のはみ出し部分「よだれbava」を出す。
更に板よりも硬い金属で斜めにならし、
突き出したわずかな部分を少しカーブ(カール?)させる。
そしてカーブした「よだれ」部分をホックのように
木に引っかけるようにして削るのだが、これを理解するまで時間がかかった・・・

土曜の夜はオラトリオ会のキエーザ・ヌオーヴァで
16?17世紀の作曲家たちによる、マリアに捧げられた賛美歌の
コンサートが開催された。
ロザリオのように、マリアの生涯の各場面がほとんどア・カペッラで歌われ、
美しかったが、曲の調子が単調だったため、コンサートとしては
今ひとつ盛り上がりに欠けていた。
ボローニャでは聖ペトロニオ教会の聖歌隊のメンバーであったが、
ローマでもいつか、合唱団に参加してみたいものだ。

息子は今週は子ども博物館のキャンプに参加。
テヴェレ川のキャンプは猛烈に遊ぶので、少しつかれたらしい。
こちらは都会の子向けの文化系キャンプで、
午前中はボルゲーゼ公園にお散歩に行き、
午後は日替わりのアクティヴィティー。
本日は英語教室とオリエンテーリング式の宝探しだったらしい。
水曜の遠足は動物園。(先週の遠足はサンタ・セヴェーラの海岸で貝拾い大会)
外国人の子どもも参加するのでちょっと違った雰囲気が味わえる。

味と言えば・・・今年はメロンが本当にうまい!
一気に夏が来たので、夾竹桃の花も大きく、
ブーゲンヴィリアの紫が目にしみる。