ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2007年9月6日 アルト・アーディジェ

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イタリアに帰ってからすぐに南チロル地方に行くべく、ヴェローナに移動。
そこで夫の妹夫婦と合流し、毎年行くオーストリア国境近くのプステリア渓谷に向かう。
一週間の間に37度Cから12、3度C前後の涼しい環境に移動。
ヴェローナに行く途中にMUNARI展の仕事でマントヴァに寄る予定であったが、
高速一号線(「太陽の高速道路」)フィレンツェに入る前に渋滞に遭ったり、
タイヤの調子が悪化したりして、到着が遅れ、先方は週末の休暇にもうでかけてしまっていた。
(マントヴァには結局、帰りに寄ることになった。)

南チロルでは妹夫婦とポルチーニ狩りに出かける。
今年は雨が少なかったため、昨年と比べ数は少ないのだが、
状態のいい香りの強いキノコが多いようだった。
冬は雪があまり降らなかったため、森林の中は蜂だらけ。
息子は下山中に転んで手に怪我をしたあとに、その同じ手を刺されてしまった。

今年はサン・カンディド(オーストリア語名はインネヘン)から
ブルーニコ(ブルネック)までサイクリングをした。
(自転車を電車にのせてまず、標高の高いほうの、オーストリア国境近くの
サン・カンディドに向かう。そちらからだと下り坂なので楽。)
アルト・アーディジェ地方はイタリアと比べ「文明度」が高いので
サイクリング用の道やルートが非常に整備されている。
今回のコースも暗い森の中を走ったり、トンネルをくぐったり、
開けた田園を走ったりで、変化に富み、なかなかよかった。
途中何度か夕立に遭ったが、何とか35キロを走り通した。

山にいる間は結婚記念日を祝うため、息子を義妹たちに預けて
オーストリアのリンツまでドライヴに行くのが恒例なのだが
今年は息子を伴ってのリンツ参りであった。
視覚的にはこの上なく美しいけれどもものごとがうまく行っていない
イタリアにばかりいると、時々気が滅入ってしまうものなのたが、
塵一つ落ちていない、どこへいってもおトイレの清潔な
アルト・アーディジェやオーストリアの街を歩き、
人間はちゃんとやればできるんだという確かさを得て帰る、
これは9月に再スタートをするために必要な儀式といったところか。