ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2007年10月29日   ミラノの雨

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ミラノのムナーリ展のオープニングになんとか行くことができた。
24日夜は雨だったが、会場のロトンダはきれいに
ライトアップされ、ものすごい人出で、
ムナーリの生誕100年にふさわしいオープニングとなった。
(ズガルビにぶつかりそうになった・・・・)
慌ただしく準備された展覧会らしく、新しい切り口は見られなかったが
一通り、ムナーリの作品を鑑賞できるのでそれなりに参考になった。
会場を出たら、雨の煙るミラノの夜空にどこかから光が投影されていて
まるでムナーリのダイレクト・プロジェクションみたいできれいだった。

夜は何年も会っていないミラノの友人らと夕食。
合唱したり、ピアノをいっしょに弾いたり、踊ったり、
栗拾いをしたり、おいしいものを食べたりして共有した
楽しい時間の思い出が蘇る。
フルヴィアとダリオにはいつの間にか3人の子どもが。
ローマから結局ミラノに戻った美しきチンツィアの二人目の娘にも会えた。

ミラノのあとは相棒たちと日本のムナーリ展準備のため、
マントヴァに乗り込む。
送信された作品の写真と作品そのものを照合する作業が行われた。
この日は保険というものが、どんなものなにか、おかげさまで
少し理解できたようが気がした。
(私の頭からはかけ離れたものであるということが分かった。)
日本のムナーリ展はそれなりにしっかりとした切り口があり、
今まで紹介されていないムナーリの映像制作活動も紹介されるし、
「ムナーリと日本」という、画期的なセクションも設けられるので
とても意味のあるものだと思った。

ところで駒形さんのローマでのワークショップは大成功。
(息子も自分から参加!)
子どもも大人も実に楽しそうに制作に熱中!!
制作をすすめるきっかけが発見される、ひらめきの瞬間を体験できる
「ひとつがふたつ」というワークショップ。
他人からもらった形を受け取り、その中に意味を見出し、
一つの美しい、びっくりするような作品に変える。
それを最後にみんなでいっしょに見るひと時が一番好きだ。