ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2008年 2月17日 サンタ・チェチリア交響楽団100年祭

イメージ 1

本日はローマのサンタ・チェチリア交響楽団の百年祭。
朝の10時頃からParco della Musica「音楽の公園」のAuditoriumで
各種コンサートが3つのホールで展開されている。
日本語のレッスンを終えてから我々も自転車でAuditoriumに向かい、
3時からのヴィヴァルディの『四季』の演奏を大ホールで聴くことができた。
演奏はサンタ・チェチリアのバロック・アカデミーのメンバーたちによるもので、
演奏の前に曲の詳しい説明があった。
「春」は鳥たちのさえずり、「夏」はどんどん近づいてくる雷雨、
「秋」はぶどうの収穫と狩り、「冬」は雨・・・・。
該当部分をとりだして演奏をしてくれたので、子供たちも楽しそうだった。
「これは獲物が逃げる音です」,と言って、
きつね役のヴァイオリンの人が弾きながら逃げていく・・・という具合に。
踊るようにして演奏をするコンサート・ヴァイオリンの
Paolo Piomboniさんは本当に凄かった。

入場料はベートーヴェンの第3交響曲『エロイカ』の演奏の行われた
ファミリーコンサート以外は、すべて無料。
子供連れの人たちも大勢来ていてとてもいい雰囲気の中での演奏だった。
今日はなかったが、明日とあさっては主任指揮者のパッパーノさんの指揮により、
1908年の一回目のコンサートを再現した特別コンサートが行われる。
演目はロッシーニ、ベートーヴェン、モーツァルトとワーグナー。

息子も日本語レッスン仲間のレオちゃんも
学校で何度かサンタ・チェチリアの子供向けのコンサートに来ているので、
なかなか慣れたものだったが、
まだまだ本格的に生演奏を楽しむには早いようだった。
でもとにかくいつ終わるかということを知りたいがため、
ヴィヴァルディのコンチェルトが3楽章からなり、真ん中がゆっくり目で
最後がプレスト、というのを本日学んだようだ。

*ヴィヴァルディの死後、彼の作品は、『四季』以外
まったく演奏されることがなかった。
1926年にそれ以外の膨大な量の作品が
モンフェッラート近くのサレジオ会の修道院の
屋根裏部屋の箱の中に発見された。
それはほとんど本人の手書きの楽譜だった。