ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2007年4月18日 オラトリオその後

イメージ 1

2007年 4月18日 
ううむ。
裏の枠をみると、栗castagnaと唐松lariceの2種類の木が使用されている。
栗の部分にはすべてにではないが、
木をはめ込みためのくぼみが彫られている。
今日は少なくとも、栗と唐松が区別できるようになった。
栗の木はオークに少し似ていて表面が少し荒っぽい。
唐松の部分はもしかしたら後世のものかもしれない。
そうすると、今裏側に施されている枠組みはオリジナルでは
ないということになる。
17世紀には膠はあまり使用されていない。
すべてはめこみ式、あとは釘。

2007年 4月19日
電動のこぎりがやっと運び込まれ、みんないっせいに
破損部分の修復にとりかかる。
初めて電気のこぎりを使わせてもらう仲間もいる。
私もフェルナに教えてもらいながら初めて使った日には
やっと一人前に近づけたような気がし、
超興奮したのだが(嬉しくて飛び上がってしまいました!)。
私は来週月曜が参加最後の日なので、少なくとも
背もたれ部分一つ分をしっかり修復しておきたいと思う。
そうそう、この修復で日本製ののこぎりが大活躍だ。

2007年 4月20日
本日は背もたれ部分の装飾的な枠で新しくした部分を
彫り始めた。
似たようなものを彫ったことはあるが、
何層にもなっているものを彫ったことは今までになかった。
パオロ(彼の本職は家具製作である)も同じ作業をしているので
お互いの彫り具合を見比べ、相談しながら彫り進める。
日本から持って来た彫刻刀も少し役に立つ。
フェルナにのみの持ち方を直してもらう。
ちょっとアドヴァイスしてもらうだけで
作業がぐんとズムーズに進む。
結構まともに彫れそうなので、今日は色々ネガティヴなことも
あったが、とても嬉しい。

息子の学校ニュース!
息子の学校は市立、国立の幼稚園付きのマンモス校なのだが、
何と、ねずみが発生したと言う。
明日から校内全体の消毒作業が始まる。
それで木曜まで学校はお休みだ!
どういうわけか、25日の祝日に合わせての消毒作業だ。
先生たちとの面談はとてもうまくいった。
今までとてもアグレッシヴだった親が
結果に満足していると言ったそうなので、先生たちもほっとしていた。
息子はクラスの中の中心人物なのだそうだ。
みな、彼をたよりにしているらしく、男子にも女子にも
尊敬されているとか?本当に自分の息子の話なのだろうか?!
 *写真は私の担当する背もたれ部分19番。切り取った部分を差し替え、今全体に合うように
  枠の部分を彫っています。