ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2010年 1月 ヴェローナでのお正月

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1)ミラノのパネトーネ。マジェンタ通りの高級そうなお菓子屋さんにて。
2)羊たちの季節移動。羊飼いという職業はとても大変そうです。
3匹ついていた牧童犬がとても頭良さそうでした。
3)巨大なクロワッサン。2メートル9センチのいとこの手には
小さく見えます。
4)ヴェローナ市内には小学校の学級の作ったリサイクル素材で作った
プレゼピオ(イエス降誕の場面を人形らであらわしたもの)が飾ってありました。
姪っ子のキアーラが今とても凝っているボトルのふたで作ったプレゼゼピオ、すごいです。
古い靴下でつくったものもとてもかわいいです。
5)ヴェローナのクリスマス・イルミネーション。
結婚式を挙げた市役所宮殿が、お星様の向こうに見えます。
青いライトの素敵なツリーはパンドーロというクリスマス・ケーキの製造で
有名なバウリ社のもの。
6)おばあちゃんと孫のキアーラ。


今年はクリスマスの後、愛犬リジッポを亡くしてしまった
ミラノの友人たちを訪ねたのち、ヴェローナに向かった。
リジッポは立派なブルテリア、ほとんど捨て犬状態だったところを
友人たちが救出した。
そのため、ちゃんとした家族を得た得た喜びを
始終まき散らしているような幸せな犬であった。
享年13歳。リジッポのいない家は本当にがらんとしていた。
久しぶりのミラノはパリ的な雰囲気が漂い、なかなか新鮮であった。
やっと参拝できるのではないかと期待していた
サント・セポルクロ教会にはまたまた行かず仕舞い。
反宗教改革期に、今で言えばディスニーランド的に
キリストの受難劇を体験できるチャペルが企画された教会だ。

ヴェローナは今年も郊外の義妹の家に泊まった。
キーウィ畑が広がり、馬、ロバ、にわとりなどが近所の農家に
見られるのだが、ヴェローナに車で向かう途中の霧の中、
からんからんという小さな鐘の音が遠くに聞こえ、
霧の中から突然現れた羊飼いとその羊たち。
ローマではグレゴリオという、テヴェレ川沿いで羊を飼っている
羊飼いを知っているが、
transumanza、季節移動をする群れに遭うのはイタリアに来て2度目だ。

ヴェローナは相変わらず美しい。
しかし本屋の非常に少ない街という印象があり、
中心街にはモンダドーリもフェルトリネッリもない。
(ナポリ近くのカゼルタの新市街にはあったのに)
ヴェローナ市に遺産として残されたはずの近現代美術館も
2008年に閉鎖、建物の売却の危機に陥った。
(結局売却は免れたようだが、展覧会のスケジュールを見ると、
苦しそうな感あり。)
ヴェローナの写真館の3代目でヴェローナ市の歴史をめぐる膨大な
写真アーカイヴを管理している写真家のいとこ夫婦は
毎年だんだん仕事がしにくくなっていると言う。
アレーナをとりまく夏のオペラ、演劇フェスティヴァルや
Abitare il tempoというおもしろいインテリアデザインの展示会などが
開かれるにもかかわらず、どうも文化的にはそれほど活発ではなく、
やはりローマを離れられない自分たちを毎回認識するのである。