ヴェネツィア・ビエンナーレ イタリア館 2011 La Biennale a Venezia 2011
記憶の回廊・・・。
ヴェネツィア・ビエナーレは各国のパヴィリオンの並ぶ
(有料の)二つの会場の他に
ヴェネツィアの街の中のそこここにちりばめられた、
歴史的な建物の広間や部屋などを利用した
その他の国々の(無料の)展示会場があり、
色々な見学の仕方があって楽しいのです。
もちろん、2日間ですべて回るのは不可能でしたが、
特に気に入ったのが、ルクセンブルグの展示です。
アカデミアの近くの古い建物の中のインスタレーション。
まっしろな空間の中を散策します。
作家はMartine Feipel (b. 1975) and Jean Bechameil (b. 1964) のお二人。
ぐにゃんぐにゃんに溶けた椅子たちのいすわる
空間。
シャンデリアがゆうらゆうら。
街中のお魚屋さん。
午後はお休みです。
いるかさんのイラストがかわいいです。
砦のアルセナーレで休憩。
椅子の曲線が背中の曲線によく似合います。
アルセナーレの会場には庭園形式のインスタレーションもあり。
なるべく手間のかからない、成長の早い植物を中心に
コーディネートしてありました。
アルセナーレのイタリア館には
キュレーターの美術史家ズガルビが市長を務めるシチリアの街、サレーミも参加。
サレーミの街は、宗教的なお祭りの飾りとなるパンでできた造形物で有名です。
イタリア館のテーマはマフィア的環境からのアートの解放。
ズガルビはイタリアの100人の知識人に自分が現在最も良いと評価した
作家を推薦するように依頼しました。
会場はアート展のそれというようりは、スーパーの倉庫のよう。
梱包されていた箱の上にででんとのっけられた彫刻。
箱から出したばかりという感じの油絵。
キャプションにも、作家を選んだ推薦者の名前が先に書いてあり、
一体作家の名前がどっちなのか分からないという感じです。
キュレート方法も展示方法も大変な攻撃に遭い、
ビエンナーレをボイコットしたアーティストもたくさんいます。
同僚にも、なぜ今年のビエンナーレなどに行くんだ、
と怒られたのですが、
(多分どんな方法がとられても批判はされたと思うのですが)
批判をする前に実際に結果を見てみないと・・・。
サレーミの街の「マフィア博物館」の一部も会場に設置されました。
マフィア的な環境から解放しようといいながらも
自分の権力をふりかざしているという印象を与える展示。
この矛盾がおかし。
アートが政治的もくろみに用いられるのはしかし歴史上の日常茶飯事です。
いやはや、このように攻撃の的となるのは
アートを考えるいいきっかけになっているのではないでしょうか。
倉庫的雰囲気は、18世紀のサロンのアート展なども思わせます。
ごちゃごちゃの中に、とってもいい作品がそこここにあり。
それにしても、愛するオンターニさんの彫刻をこの混雑の中から
見つけ出したのはよかったのですが、
(下にある象さんとセクシーな天使)
オンターニさんの名前の書いてある箱の上に別の箱がのっかっていたので
見えるようにずらしてあげたのでした。
展示会場で見に来た人がそんなことをするなんて、ちょっと、信じられないですよね・・・。
いやあ、実に今のどうしようもなきイタリアらしい展示でした。
ヴェネツィア・ビエナーレは各国のパヴィリオンの並ぶ
(有料の)二つの会場の他に
ヴェネツィアの街の中のそこここにちりばめられた、
歴史的な建物の広間や部屋などを利用した
その他の国々の(無料の)展示会場があり、
色々な見学の仕方があって楽しいのです。
もちろん、2日間ですべて回るのは不可能でしたが、
特に気に入ったのが、ルクセンブルグの展示です。
アカデミアの近くの古い建物の中のインスタレーション。
まっしろな空間の中を散策します。
作家はMartine Feipel (b. 1975) and Jean Bechameil (b. 1964) のお二人。
ぐにゃんぐにゃんに溶けた椅子たちのいすわる
空間。
シャンデリアがゆうらゆうら。
街中のお魚屋さん。
午後はお休みです。
いるかさんのイラストがかわいいです。
砦のアルセナーレで休憩。
椅子の曲線が背中の曲線によく似合います。
アルセナーレの会場には庭園形式のインスタレーションもあり。
なるべく手間のかからない、成長の早い植物を中心に
コーディネートしてありました。
アルセナーレのイタリア館には
キュレーターの美術史家ズガルビが市長を務めるシチリアの街、サレーミも参加。
サレーミの街は、宗教的なお祭りの飾りとなるパンでできた造形物で有名です。
イタリア館のテーマはマフィア的環境からのアートの解放。
ズガルビはイタリアの100人の知識人に自分が現在最も良いと評価した
作家を推薦するように依頼しました。
会場はアート展のそれというようりは、スーパーの倉庫のよう。
梱包されていた箱の上にででんとのっけられた彫刻。
箱から出したばかりという感じの油絵。
キャプションにも、作家を選んだ推薦者の名前が先に書いてあり、
一体作家の名前がどっちなのか分からないという感じです。
キュレート方法も展示方法も大変な攻撃に遭い、
ビエンナーレをボイコットしたアーティストもたくさんいます。
同僚にも、なぜ今年のビエンナーレなどに行くんだ、
と怒られたのですが、
(多分どんな方法がとられても批判はされたと思うのですが)
批判をする前に実際に結果を見てみないと・・・。
サレーミの街の「マフィア博物館」の一部も会場に設置されました。
マフィア的な環境から解放しようといいながらも
自分の権力をふりかざしているという印象を与える展示。
この矛盾がおかし。
アートが政治的もくろみに用いられるのはしかし歴史上の日常茶飯事です。
いやはや、このように攻撃の的となるのは
アートを考えるいいきっかけになっているのではないでしょうか。
倉庫的雰囲気は、18世紀のサロンのアート展なども思わせます。
ごちゃごちゃの中に、とってもいい作品がそこここにあり。
それにしても、愛するオンターニさんの彫刻をこの混雑の中から
見つけ出したのはよかったのですが、
(下にある象さんとセクシーな天使)
オンターニさんの名前の書いてある箱の上に別の箱がのっかっていたので
見えるようにずらしてあげたのでした。
展示会場で見に来た人がそんなことをするなんて、ちょっと、信じられないですよね・・・。
いやあ、実に今のどうしようもなきイタリアらしい展示でした。