ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

ローマで建築を楽しもう! オープンハウス


昨年2012年からローマでも開催されるようになった
「オープンハウス」という企画。
週末の2日間にわたり、普段は一般に公開されていない建物や
建築家のスタジオなどが一般に解放される。
地区によってはガイド付きお散歩コースが設定され、
たとえばヴァティカン市国付近のプラーティ地区では
建物の中庭にある庭園を巡るツアーが行われた。

オープンハウスのホームページに行くと、
http://www.openhouseroma.org/2013/
この企画に参加している個人、団体、機関の多さにびっくり。
選択に困ってしまうほど。
145のスペースが今回、5月4日、5日に二日間にわたって
見学が可能だった。
場所によってはインタネットを通じて開催前日の金曜日迄に
予約する必要があった。

我々は本日午後にスビアコからティヴォリを通り、テヴェレ川に流れ込む
アニエーネ川沿いの元、羊毛生産工場だった
「ラニフィーチョ・ルチアーニ」を訪れた。
長い間、廃墟であったこの工場は
人が住み着いていたに違いないのだが、
現在は建築事務所、STUDIO KAMIがその中にロフトを作り、
様々な建築事務所が雑居。
子ども向けのワークショップなどを行う素敵なアトリエもあった。

アニエーネ川沿いのVia Pietralataには昔の工場跡が
たくさんあるそうなのだが、
最近はディスコやレストランなど、
色々な施設に改装され、夜はパーキングができないほど
賑わうのだそうだ。
仕事に行くには車がないと不便そうなのだが
ノメンターナ街道がそう遠くないところにあり、
モンテ・サークロという住宅街も近くにある。
そのあたりに住めばきっととても便利。
ローマは本当に巨大な都市。
地下鉄ならよいが、バスで長距離を通勤するには実に不便。
仕事場と住居はなるべく近いもの同士が望ましい。

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羊毛生産工場のメインエントランスの一階。
大きなエレヴェーターのある吹き抜けには燕たちが
楽しそうに飛び回っていた。

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            エレヴェーターの前に二つの大きな可動式の鏡が。           


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工場の奥へ、奥へ、川のある方に向かっていくと
突然、素敵なスタジオが。
これがうわさのSTUDIO KAMI。
http://www.studiokami.it/
大きな窓からは川が見える。


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川を見ながらの作業、いいですねえ。
アニエーネはしかし、だいぶ汚れている。

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左側はインターコム。
スタジオ・カーミはしかし何色を押せばいいのでしょう。


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アニエーネに沿って車を走らせると、
突然高い松の木のある殺伐とした公園が見えた。
そこにはノメンターナの街道の通るノメンターノ橋が。
ミルヴィオ橋とともに今でも残る
古代ローマ時代の橋。
橋を渡ると、海抜50メートルほどの小さなモンテ・サクロの丘に至る。
渡ったところにあるピッツァ屋さん、おいしそうです。

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橋の近くにこんなにおもしろいぼろぼろの建物が。
「リンダ」という看板がかかっています。
元石けん工場?
改装すればとても素敵になりそうです。