ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

教科書売りませんか

ずっと廊下に山積みになっていた息子の
中学の教科書を本日ある程度処分することができた。
この地区の「オーベルダン」というテヴェレ川沿いに
古本の教科書のぎっしり詰まった白い大型トラックが
プラタナス並木に沿って22台ずらりと止めてあり、
そこで何冊か買ってもらうことができた。
状態がよければ市販価格の20%で買い取り。
(通常は25%らしいのですが、もう10月ですよ、
奥さん、今頃来るなんて遅いっす、と言われてしまいました。
はい、たしかに。)
新しい版の出たものやEブックになってしまったこもに関しては
1冊1ユーロ。

もちろん、数学、国語、歴史など、
本人がとっておきたいものは保存してある。
買うように言われたにもかかわらず、
残念ながら授業では使われなかった宗教の教科書、
とっておいても情報として古くなってしまう地理の教科書、
国語の副読本などが中心だ
また誰かに使ってもえらえれば非常にうれしいことでもある。
イタリアでは教科書代が非常に高額なため、
(20ユーロから35ユーロの間)
古本を求める場合が多い。


教科書のサイズはコピーのしにくいA4の変形版が多く、
つるつるした光沢紙が使用されているので1冊がとても重い。
小学校からみなさん、
キャスター付きリュックを引っ張っての登校だ。
朝はごろごろごろという音がそこここで。

雨にぬれて少し波打ってしまっている教科書はお断り。
3年間にわたって使用された5巻にわたる
美術史の教科書は売れなかった。
家には美術史の教科書がすでに何冊かあるのだが、
この教科書にはフィレンツェのイラストレーションスタジオ、
インクリンクのイラストレーションもかなり掲載されているので
とっておきたいなあと思っていたもの。
本で家の中がパンクしてしまいそうですが、
やはりうれしい。