ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

11月2日 ローマ便り

本日は死者の日、日本のお盆に当たる日だ。
きのう、きょうと家族でお墓参りに行った人たちはたくさんいるだろう。
ローマには大きな墓地が二つある。
一つはナポレオンのイタリア進軍後にできた
19世紀初頭のカンポ・ヴェラーノの墓地。
(ナポレオン以前は教会葬が主流。
1804年の法令により、城壁外の埋葬が義務づけられた。)
著名な人々が多々埋葬されているので
すばらしいモニュメントがたくさんあり、
散歩に行く人も多い。
古代ローマ時代のカタコンベのある、
ティブルティーナ街道の始まりの部分にあり、
背の高い糸杉が目印だ。
もう一つの墓地は郊外のプリマ・ポルタの墓地。
こちらはフラミニア街道の近くにあり、
150ヘクタールの、イタリア一大きな墓地だ。
あまりにも広いので、墓地の中にはバスも走っている。


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Via dei Fori Imperiali 

本日はお天気がよく、歩行者天国となっていた
コルソ通りは観光客や地元の人たちで大にぎわい。
きょうは自転車でポポロ門をくぐり、コルソ通りを
人々の間を縫いながら走った。
そしてヴェネツィア広場からコロッセオのほうへ行き、
コロッセオをぐるっと回ってパラティーノの丘のふもとを走り、
チルコ・マッシモに沿い、
サン・テオドーロ通りのファーマーズ・マーケットまで行ってみた。


土日のみ開かれるこの市場では
ラツィオ州の農産物が直売されている。
旬の野菜を使った簡単な料理や手作りのビール、
農家の自家製ワインなどを楽しむことができるので
お昼の時間に行くと、ものすごく混んでいる。
珍しいチーズや豆類、蜂蜜やジャムもあるので
お土産探しにも最適だ。

昨日も素晴らしい天気だったので、海の方まで行ってみた。
空港の近くのマッカレーゼ。
湿地帯だったこの地域は20世紀に農地となった。
マントヴァやヴェネト州からやってきた労働者たちは
この地に住みつき、農業を始めた。
今でもその子孫がいる。
マッカレーゼのビーチは、
ローマの人たちのセカンドハウスが多いフレジェーネのそれよりも
ごみが少なく、より清潔だった。
(ラツィオ州はとても汚い。
われわれの住むヴァティカン市国のある地区でも
ゴミや犬の糞が至る所に見られる。
住民はゴミの分別もちゃんとできないでいる。)
マッカレーゼにはとっても小さなお城があり、
現代美術の展覧会などが時々行われているようだ。
お城は部分的にしか修復されていないのだが
広場に面した1階には、合唱団本部や音楽教室、絵画教室、
政党本部、そしてとても小さな児童図書館があった。
沿岸自然博物館というものもあった。
土曜は諸聖人の日で祝日だったのですべてが閉まっていたのだが
放課後などはきっとたくさんの子どもたちが
広場を走り回ったりしているのかもしれない。

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お城の側面は住宅になっていました。
中に階段がないので、外からアパートに入ります。

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お城の裏にはかわいい礼拝堂がありました。
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マッカレーゼ、浜辺の夕暮れ。