ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

2007年5月22日 学芸会

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今朝息子は「ぼく熱出ればよかったのになあ」と言う。
今日は学芸会の本番。
息子のクラスはお隣のD組といっしょにミュージカルを上演。
息子は「秋の精」と「くまその2」の二役を演じるのだが、
集団で何かわいわいやるのは性に合わないらしい。
お友だちの誕生会にはたいてい、animatoreという
ゲームの司会役を兼ねるクラウンが呼ばれるが、
どんなに司会の上手なお兄さんが来ても彼は納得しない。
(この間のラスタヘアのお兄さんは
つぼをすべておさえていて本当に上手だったのに。)

仮設舞台が組まれる予定だったのだが
それは間に合わず、校庭の一角にある
築山になっているお庭が舞台に選ばれた。
今年の異常な暑さのせいで、午前9時過ぎには25℃を超えていた。
D組がお話の前半部分を、E組は後半を担当。
テーマは人間による自然破壊。
四季の精たちが、汚染や環境破壊のせいで
まともに自分たちの仕事を行うことができず、
怒ってストをしたいと申し出る。
(四季までストをするというところが、いかにもこの国らしい。)
そのため動物たちは非常に困ってしまう。
くまは冬眠できず、特に困ると言う。
そこで、花の精たちはちょっと不良そうな少年に会うのだが、
その少年に自然の大切さを教え、
森を破壊して巨体なショッピングモールを作ろうとする
ミスター・スモッグを少年とともにやっつける。
森の精たちは少年を通して、どうやったら自然をもっと
大切にできるか、いろいろとアドヴァイスを与えて行く。
そして希望を得た四季の精たちが四季の循環を再会するという
ハッピーエンドだ。

ミュージカルが終わると今度はピステッリ小学校
創立80周年記念インタビュー、「おばあちゃんに聞く」。
息子のクラスのビアンカちゃんのおばあちゃんは
1937年にピステッリ小学校に入学した。
その頃は男女共学ではなく、男子と女子は入り口も別々で
校内で出会うことは一切なかったという。
子どもたちの質問には「精神病院はありましたか」というのもあった。
昔この近くの丘の上に精神病院があり、
35番のバスの終点だった。
「35番のバスに乗りなさい!」という文句は
あまりいい意味を持つものではなかったらしい。

今日は薔薇の聖女リータの祝日。
学芸会のあと、先生たちにはチューリップの入ったブーケを、
おばあちゃんには薔薇の花を一輪贈った。