ローマ・デッサン帳

ローマでの生活、見たことや感じたこと、絵本と美術関係の仕事について綴ります。

ソレント1863年

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2007年2月21日、灰の水曜日。
本日ブログなるものを開設。いつまで続くことやら。
息子の一行日記を見習ってやってみよう。

おととい、アレッサンドロのところに行ってソレント製の
ペンホルダー(というのだろうか)を受け取る。
1863年という年代のインタルジオ(寄せ木細工)
がほどこしてある。
今でもソレントには寄せ木の専門学校があり、この技術を用いた
工芸品の生産が盛んだ。
南イタリアを旅行したヨーロッパ人たちが必ず故郷に持って帰った
お土産品。
このペンホルダーはオリーヴの木でできており、ずっしりと重い。
ナポリの庶民の生活を描く場面や、花束が寄せ木で施してある。
ペン先を収容する小さく中を小分けした箱も内蔵。
インクを入れる場所は2カ所、お椀型にほってある。
うしろにあるブーケ模様が2カ所破損しており、それをこれからなおさねばならない。
まずはアルコール(94%)と水をまぜたもので、よごれを拭き取ってやる。
背面の模様は幸い、前面にほどこしてあるものと同じなので
(糸鋸による寄せ木であるため、同じものが何枚か作られたようだ)
前面にある模様から再現できる。
明日から本格的に作業を開始することになるだろう。