家具修復、美術史
先月は我々が「ナンバーワン」と名付けたおじいさんの家で 家具修復の「出前」をしていたのだが、 それに加えて、このおじいさんのお母さんが50年代に購入した ラジオの入った家具の扉を再現することになった。 (アラン・フォードの漫画のシリーズの主人…
新しい工房近くの空き地で建設工事が始まったかと思いきや、 すぐに作業が中断された。 変だなあと思って赤いプラスチックの柵に近寄ってみると、 工事の看板が、「考古学的発掘作業」の看板にすりかわっているではないか! 頭を突っ込んでのぞいてみると、 …
パルマのアンティック市でゲットした ナポレオン様式の小型の机。 厚いクルミの化粧板が全体にかかっています。 小さなサイズでしかも、裏側にもクルミの板がはってあるので 居間の、例えばアームチェアの横におくこともできる 便利なサイズ。 脚の部分につ…
*夏にアレッツォで購入した箪笥に食器棚、いよいよ完成!! *箪笥にのせる、うす汚れていた大理石はマルセイユ石けんで真っ白になりました。 マルセイユ石けん、ばんざああい! *百合のフレージョ、金ぴかになってきました。 ちょっと派手すぎるかしら。
*パルマのアンティック市にて。「マントヴァーナ」という 金箔を施したカーテンレール。 *市の一角で発見された17世紀末、18世紀初頭の大型の箪笥。 化粧板がだいぶ破損していましたが 修復により、かなりのものに変身しそうな予感。 購入したかったの…
アレッツォのアンティック市にいつも屋台を出している 教会インテリアを専門とする トスカーナのディーラーから購入した木彫りのユリ。 おそらくはもっと大きな木彫りの教会インテリアの一部だったに違いないものだ。 ポルポリーナという金の塗料で塗りつぶ…
*写真はルッカ出身のディーラの扱っている教会関係の家具 *二枚目はバロックに想を得たルイージ・フィリッポ様式のアームチェア。 バロックのものと比べておおざっぱで豪快である。 サングラスの女性は誕生日が同じ友人のフランチ。 12月のアレッツォの…
今回、地は銀箔なのですが、 金に見せるために「メッカ」仕上げにしてみました。 本来はgomma laccaや樹脂を用いるのですが 今回はタールをトレペン油で薄めたものを使いました。 スポンジで軽くたたくようにして施します。 効果をみてみるためにさっそく試…
夏にアレッツォのアンティック市で購入した4点のうち、 2点の修復がいよいよ追い込みだ。 食器棚は状態がよく、丈夫な作りだ。 仕上げの色は多分あの蜂蜜色を活かして mordenteで染めずにそのままgomma laccaを塗り、 蜜蝋仕上げでいくことになるだろう。 …
今回は銀箔を用いての箔置き。 箔置き後には瑪瑙で磨きます。 この段階が一番嬉しいかも。 石膏の盛り上がっていてたくさんのったところが やはりきれいに、まるで銀の固まりのような輝きを帯びます。 瑪瑙は力を入れてがりがりと磨きます。 (二枚目の写真…
箔置きのこつ: 1)下地をしっかり作る事。 そうでないと、瑪瑙仕上げをするときにあの独特な まろやかさが出ない。 2)ボール(膠灰粘土)はあっつあっつのものを塗る。 3)ボールを塗り付けてから時間が経ちすぎてしまうと グアッシュを塗った時にボー…
HI guys, I've started to learn the art of traditional gold-gilding (water gilding), at the end of the course I should be able to make and restore many types of frames gilded in gold and silver. Started out by applying layers of gesso di Bo…
* 工房でおやつを食べるぼくMunching the Summer Away * 食器棚credenza、ガラス戸付き棚(上)The Aretine Cupboard * 食器棚、(下) The Cupboard, bottom part * 箪笥comoユのその後 Eclectic-style Tuscan Commode アレッツォの家具2点の修復は順調…
As soon as I finised wax-polishing the 'madia' (kneading trough), I sent an sms to Nadia to tell her the good news. She promptly called back to tell me that she was coming to get 'her' (every piece of furniture that I restore assumes a per…
*修復前の状態。 オリジナルの大理石の台も飾り柱のところが ミッキーマウスの耳の形になっています。 *長い締め金をつけて全体を補正。 *後ろ脚が折れてしまったようです。大理石重いですから。 でも折れたところがあまり古くなっていないので 無理に動…
ようやく蓋復活です。 このあと、ちょっと赤めのモルデンテを塗り、 ラッカーを塗ります。 蝶番、オリジナルのとは違う形のものが 以前修復をしにいったフィリピン会のオラトリオ付近の 素敵な金具屋さんで見つかりました。 (この金具屋さん、しかし経営難…
Once the back legs were restored, Nadia's madia, the bread case in chestnut and walnut, started to assume an entirely different air. It suddenly looked very elegant and handsome! After the broken parts had been fixed (like two big holes gn…
これはヴィッラの友人のガレージの一番奥に収まっていた「マーディア」。 小麦粉を保存し、パンをこねるために使われていたカッソーネ。 パンが手作りされていた時代には各家庭にあった家具だ。 下のほうに本当は引き出しがあって、できあがったパンを保存で…
*反宗教改革の規格に合った、どろどろタイプではない、復活の兆しを見せる 穏やかなキリスト像だと言えましょう。でも鼻血が出ています。 セルモネータというローマ郊外の街の教会内部の木工品修復プロジェクト。 こちらには途中からの有志参加だ。 工房に…
*写真は書棚の日焼けした問題部分の修復後の写真。3月15日の写真と比較するとおもしろい。 本日中世史研究所図書館、会議室での修復が完了した。 明日はちょうど中世史に関する会議が開催される。 予定通りに作業が運んだというわけだ。 締めくくりとし…
This is what the wall over my desk looks like now.
ボロミー二の設計したオラトリオの食堂での修復に続き、 今年は同じオラトリオ会のブロック内の、「時計の広場」側にある 中世史研究所図書館での修復を行うことになった。 今回のプロジェクトはラツィオ州から資金の出ている 女性のための修復講座用の研修…
木曜はみなでヨーロッパでも最大規模のアンティックの展示会、 パルマの「メルカンテ・イン・フィエーラ」に乗り込んだ。 まだ一般に公開される前なので、身分的にはディーラーとしての見学だ。 2年前から大型バスで行くことになったのだが これは家具購入…
*写真は修復前と修復度 今、椅子を修復中なのだがよく言われるようにやはり椅子は難しい。 (修復家でもなかなかやりたがならい。 時間がかかるし、ギャラもよくないからだ。) 3カ所で背もたれが折れてしまっていたのだが いずれの箇所にもすでに修復をし…
*写真は義弟のアパートからのぞんヴァティカン宮殿 蜜蝋磨きはまるでシェラックで磨いたようにぴかぴかになるのだが 硬質な感じではなく、やわらかな印象を与える。 木目の美しさが強調され、家具全体に気品を与える。 それにしても時間のかかること! まず…
ほとんど100パーセントに近い蜜蝋で家具を仕上げるのは 至難のわざである。 まだ慣れていないせいかもしれないが こすってもこすっても なかなか表面が均等にならない。 工房の人間が近くを通る度に指で表面を触れて行き、 「まだまだだねえええ、大変だ…
Happy New Year Back to school, back to work! After a ten-day stay in the outskirts of Verona, we are back in Rome, everybody seems all right though the flu this year is raving its way. The commode that we named "Betta" is finally coming th…